「歯の神経を取るしかない…」と言われたとき、選択肢があります—歯髄温存療法(VPT)を専門医が解説します|川崎市武蔵中原

川崎市・武蔵中原・中原区で

「歯の神経を残したい」とお考えの方へ

目次

歯髄温存療法(VPT)とは?歯の神経を残すための最後の砦

「歯の神経を取るしかない」と言われた。

でも、本当にそうするべきなのか…?

歯髄温存療法(VPT:Vital Pulp Therapy)は、

神経を残したまま歯を治療する方法です。

適切な条件下で行えば、

抜髄(神経を取ること)を回避できる

可能性があります。

「神経を取るしかない」は、

必ずしも正しくない可能性があります。

まず専門医に診せてみてください

歯髄温存療法(VPT)とは何か?

歯髄温存療法とは、

歯髄(神経・血管を含む組織)を生きたまま

保存する治療法の総称です。

VPTには主に以下の種類があります。

間接覆髄(IPC)

神経に達していない深い虫歯に対して、

薬剤で神経を保護しながら虫歯を除去する方法


直接覆髄(DC)

神経が小さく露出した場合に、

MTAセメントなどで直接覆って保護する方法


部分断髄(PM)

露出した神経の一部だけを除去して、

残りの神経を保存する方法

なぜ神経を残すことが重要か?

  • 歯への栄養供給が途絶え、歯質が脆くなる
  • 歯根破折のリスクが高まる
  • 痛みを感じなくなり、異常に気づきにくくなる
  • 歯の色が変色することがある

神経は歯の「生命線」です。

残せるなら残すべきです

神経を残した歯の方が、

長期的な予後が良いことがデータで示されています(Schwendicke et al., 2015)

VPTが適用できる条件

歯髄がまだ生きていること

VPTが対象となるのは、歯髄がまだ正常または

可逆的な炎症状態にある場合です。

歯髄が壊死している状態では、

VPTの適応になりません。

適切な診断

電気歯髄診断・温度診断・マイクロスコープによる

視診を組み合わせて、歯髄が保存できる状態か

どうかを判断します。

完全な無菌管理

VPTの成功には、ラバーダム防湿による

完全な無菌環境が必須です。

質の高い覆髄材料

MTAセメントやバイオセラミック系材料の使用が

推奨されています。

MTAは従来の水酸化カルシウム製剤と比較して、

長期的な成功率が高いことが研究で示されています(Awawdeh et al., 2018)

VPTの成功率はどのくらいか?

適切な条件下でVPTを行った場合、

MTAを使用した直接覆髄の5年成功率は

80〜90%以上と報告されています。

(Cushman et al., 2019)

VPTが失敗しても根管治療に移行できます。

しかし、逆はありません

一度神経を取ってしまうと、元には戻せません。

まずVPTを試みることに、

リスクはほとんどありません。

川崎市武蔵中原で、歯髄温存療法(VPT)を行っています

私は歯内療法専門医として、

川崎市武蔵中原のラウムデンタルクリニックで

火曜日・日曜日・祝日に診療しています。

マイクロスコープ・ラバーダム・MTAセメントを

使用したVPTを行っています。

<執筆者>

医療法人社団玲瑠会

ラウムデンタルクリニック 

http://www.raum-dental.com/spn/

➡ 電話によるお問い合わせ:

tel:044-751-8217

歯内療法専門医 本山 直樹

(無菌化・精密根管治療を専門に、

「歯を残す」治療に注力しています)

出勤日:火曜日・日曜日

※祝日週の場合は、祝日出勤可

まとめ

  • VPTは歯の神経を生きたまま保存する治療法——間接覆髄・直接覆髄・部分断髄がある
  • 神経は歯の生命線——神経を残せるなら残す。研究データでも証明されている
  • 成功の鍵は正確な診断・徹底した無菌管理・MTAセメントの使用
  • MTAを使用したVPTの5年成功率は、80〜90%以上
  • もしVPTが失敗しても根管治療に移行できる——まず試みることにリスクはない
  • 「歯の神経を取るしかない」と言われた場合、歯内療法専門医にセカンドオピニオンを求める

参考文献

  • Schwendicke F et al. Hiding the evidence. J Dent. 2015
  • Awawdeh L et al. Outcome of vital pulp therapy using MTA or biodentine. J Endod. 2018
  • Cushman TW et al. Outcomes of pulp capping by dental specialty group. J Endod. 2019

もっと深く知りたい方へ

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